我が家は中古で購入した戸建に引っ越してから、憧れだったリンナイのガス衣類乾燥機「乾太くん」を導入しました。
乾太くんを導入してから毎日の洗濯物干しやコインランドリー通いから解放され、私としては家事負担低減のNo.1家電だと思っています。どなたにでも自信をもっておすすめできるので、今回紹介したいと思います。
Contents
洗濯物干しはストレスの多い労働
家事の中でも毎日の洗濯物干しは大変です。洗濯物干しの苦労を挙げてみたのですが、毎日終わりなく続く労働です。
干すのに時間がかかる
皺を伸ばしたり、乾きやすさで並び順を調整したり、日に焼けるものは裏返したり、干すにも手間がかかる。特に子どものいる家庭では洗濯物の量が多く、とにかく時間がかかる。
ベランダが暑い・寒い
夏は陽当たりが良ければ紫外線対策が必要。帽子や長袖を着用するので汗だくになる。冬は寒い上に洗濯物が冷たいため手がかじかむ。
運ぶのが重い
洗濯・脱水が終わったらベランダまで運ぶ必要がある。洗濯機とベランダの階層が異なると、階段で運ぶのが重労働。
雨の日は干せない
雨の日は干せないため室内干しかコインランドリーへ行く必要がある。室内干しだと生乾きの臭い対策として、エアコンを除湿運転と扇風機の併用などが必要。雨の日はコインランドリーへ行く交通手段も課題。
干す時間に縛られる
洗濯・脱水を終えたらすぐに干さないと生乾き臭が生じてしまうため、干せる時間に合わせて洗濯を開始する必要がある。冬は乾くのに時間がかかるため、朝干せないと乾かない場合がある。
洗濯ハンガーの管理が必要
プラスチック製の洗濯ハンガーは軽くて扱いやすいが、紫外線により数か月で劣化してボロボロになる。劣化により壊れたピンチを交換したり、本体が劣化したら本体ごと交換する必要がある。
乾太くんへの憧れ
中国ではガス乾燥機はないので干して乾かすのが一般的です。来日してからも当然のように干していたのですが、子どもができて洗濯物の量が増えてから、干すのに毎日一時間くらいかけていました。
雨の日や洗濯物が溜まってしまった場合、どうしても明日までに乾かさないといけない服がある場合などは、よくコインランドリーを利用していました。節約のため家で洗ってから乾燥だけしに行くのですが、夜2~3回洗濯機を回し、大きなIKEAの袋を抱えて通っていました。
そんな頃に乾太くんの存在を知ったのですが、家でコインランドリーのようにガス乾燥できるなんて夢の設備です。しかし当時私が住んでいたのは賃貸のため導入できませんでした。「いつか家を買ったら絶対導入するぞ」と心に決めてずっと憧れていた設備です。
ガス衣類乾燥機乾太くんとは
乾太くんとは、リンナイの家庭用のガス衣類乾燥機です。電気で乾かす全自動洗濯機と異なり、ガスで乾かすのでコインランドリーの乾燥機の小型版のようなイメージです。

洗濯物が、1時間で乾く。
ガス衣類乾燥機の乾太くんなら、6kgの洗濯物を約60分、9kgの洗濯物を約90分で乾燥。電気式の約1/3の時間で、家事の時間を大幅に短縮できます。
太陽よりも、ふんわり仕上がる。
ガスならではの強い温風で乾燥させることで、繊維が根元から立ち上がり、新品タオルのような仕上がりに。
パワフル温風で、生乾き臭を除去。
80℃以上の温風によるパワフル乾燥で、生乾き臭の原因菌を除去。外干しや日光消毒でも除去できないニオイさえ、取り除きます。
ガス衣類乾燥機乾太くん - リンナイ (rinnai.jp)
乾太くん導入のメリット
乾太くんを導入する数々のメリットを紹介します。前述した洗濯物干しのストレスは全て解消してくれます。
洗濯にかける時間短縮
洗濯物を干し、取り込む手間から解放されます。乾太くん導入以前は1Fの洗濯機から2Fのベランダへ運んでいたので、それだけで重労働でした。皺を伸ばしたり、日焼けする服は裏返したり、乾きやすいように厚い服は並ばないようにしたり、下着は内側にしたり。頭を使いながら時間をかけて干していました。
取り込むにも意外と時間がかかります。衣服をまとめて引っ張ると速いのですが、洗濯ばさみが壊れるので一つずつ取り外さないといけません(夫は引っ張るのでよく壊れていました)。
洗濯物が多かったりデリケートな衣類を分けたりで洗濯機を二回、三回と回すと、どんどん時間が膨らみます。しかし乾太くん導入後は、洗濯が終わったら乾太くんへ移し、ボタンを押すだけで完了です。乾かす衣類の量にもよりますが、一回にかかる乾燥時間はだいたい60分~80分程度です。
天候に影響されない
洗濯する時に一番気になるのは当日の天気です。天気予報で雨なら当日の洗濯を諦めるか、コインランドリーへ行く必要があります。子どもがいると洗濯物が溜まるので雨が続くと一大事です。
夏は天気予報が晴れで干したのに、外出中に突発的な大雨が降り、帰宅後に洗い直したことが何度もあります。冬は曇りだと厚手のものは乾かなかったりします。
乾太くんがあれば雨の日でも関係ないので、全く天候を気にすることがなくなりました。
洗濯する時間に縛られない
洗濯物を干す場合は乾くのに時間がかかるため、一日の早めに干さなければいけません。日中外出するとなると出発時間前に干し終えなければいけないため、干す時間や洗濯機の時間・回数を考えると朝6時から洗濯機を回さないといけないといった時間の制約が出てきます。時間が間に合わない場合は夜コインランドリーへ行くしかありません。
乾太くんがあれば夜でも乾燥できるため、朝一回、夜一回などと分けることもでき、洗濯する時間を気にする必要がなくなります。
洗濯を干すために暑い・寒い思いをする必要がない
夏にベランダで洗濯を干す時は日差しが気になるので、帽子をかぶり、アームカバーをつけて日焼け対策をしていました。熱いので干した後は汗でびっしょりです。冬はとにかく寒いので、ダウンジャケットを着て靴下をはいて干していましたが、濡れた衣服を干すと手がとても冷たいです。
乾太くんがあればベランダに出る必要がありません。導入してからはほとんどベランダへ出ることがなくなりました。
乾燥しながら次の洗濯が可能
電気での乾燥機能付きの全自動洗濯機の場合、乾燥に時間がかかるうえ、乾燥が終わるまで次の洗濯をすることができません。洗濯物が多く二回、三回と洗濯したいために、あえて乾燥機能を使わずに手で干しているという方もいるようです。
乾太くんがあれば洗濯を終えて乾太くんへ移した後、続けて次の洗濯を行うことができます。
生乾き臭が生じることがない
梅雨や冬の時期は洗濯物が乾ききらず、雑菌が繁殖して生乾き臭が生じることがあります。乾太くんは80℃以上の温風で乾燥するので生乾きで臭いを生じるようなことはありません。
日に当てる日光消毒(紫外線消毒)は殺菌に効果的なように思いがちなのですが、実は日に当てる主目的は熱や外気で乾燥させて菌の繁殖を抑えることであり、乾燥が大切なのです。
仕上がりがふんわり
乾太くんはガスならでは強い温風で乾燥するので、繊維が根元から立ち上がり天日干し以上にふんわりした仕上がりになります。コインランドリーで乾燥した時と同じ感覚です。
花粉や車の排気ガスが付着しない
外に干すと時期によっては花粉やPM2.5、黄砂が付着したり、交通量の多い道路近くでは排気ガスが付着してしまいます。私は花粉症なので取り込むときになるべく払い落すのですが、それでも限界があります。バサバサ洗濯物を振り、舞い上がった花粉が目や鼻に入るのもつらいところです。
乾太くんがあれば埃類を気にする必要はありません。コインランドリーに「花粉対策」という広告を見かけますが、それが自宅でできてしまいます。
洗濯物を見られない
女性は外に下着を干すと近隣の目が気になります。女性だけで暮らしている家では防犯上の心配もあります。そのため下着は洗濯物の間に見えないように配置したり、下着だけ部屋干ししたりと工夫しているのではないでしょうか。乾太くんがあればそのような気を遣う必要がなくなります。
縦型の洗濯機を使える
全自動洗濯機の乾燥機能を使いたい場合は、ドラム式を選ぶ必要があります。縦回転のドラムで衣服を撹拌しないと、まんべんなく温風を当たらないからです。近年乾燥機能による家事負担低減を求めてドラム式の販売比率がどんどん増えていますが、ドラム式の欠点は①価格が高い、②設置スペースが大きい、③水量が少ない叩き洗いのため汚れ落ちが悪い、といったことがあります。
乾太くんを設置するなら洗濯機に乾燥機能が不要なので、安くて水量多く洗える縦型洗濯機を使うことが可能です。10kgのPanasonicの製品で比べると、縦型は10万円、ドラム式は20万円程度と価格は大きく異なります。また実際私の体感でも水量を多めにした方が汚れ落ちが良いので、子ども服を洗うなら縦型の十分な水量で洗いたいところです。
衣服が日焼けしない
近年日差しがとても強いので、衣服が日に焼けて物干し竿の形に添って色が薄くなったりします。対策として裏返して干せばよいのですが、乾太くんがあれば気にする必要がありません。
洗濯ハンガーの管理が不要
乾太くん導入前はプラスチック製の洗濯ハンガーを使っていました。これはピンチの数も多くて使いやすかったのですが、プラスチックなので日に当てていると紫外線でどんどん劣化して、数か月でピンチがボロボロになって割れます。ピンチ単品も販売されていて交換できる商品なのですが、ピンチを吊り下げる部分もプラスチックのため、そこが壊れるとその部分は使えないので歯抜け状態になり、最後は本体交換が必要です。

乾太くんを導入してからは洗濯ハンガーはほとんど使わなくなりました。
乾太くん導入のデメリット
私は乾太くんを使っていてデメリットを感じるような不満はありません。ここではデメリットというか「導入にあたりこんなことを気にする必要があるよ」ということを紹介します。
オール電化の家には設置できない
乾太くんはガス乾燥機でガスが必要なため、近年増えているオール電化の家では設置できません。プロパンガス導入や都市ガスの引き込みといった方法もありますが、初期費用が大きくかかることや、プロパンガスはガス単価が高いことを考えると現実的ではないと思います。
初期費用が高い
乾太くんを設置する場合、本体価格に加えて架台や排気配管部材、ガス工事や排気配管工事代などがかかります。本体やその他材料で15万円、工事費用で10万円、合計25万円程度かかります。我が家は夫がDIYで設置したので合計17万円でした。
設置スペースが大きい
乾太くんは8kgタイプの場合、W=650mm x H=650mm x D=627mmと大きいです。洗濯機周りに乾太くんを設置すると結構圧迫感があり、設置位置によっては洗面所の窓を塞いでしまうこともあります。
設置スペースは色々と考慮が必要で、前方には扉が開くスペースが必要ですし、縦型洗濯機の上に設置する場合は、洗濯機の蓋を開けるスペースや上部排気配管の設置スペースを確保したり、設置位置が高いと女性は届かないので踏み台などの考慮も必要です。
上部排気配管の設置スペースについては、東京ガス子会社のライフバルは300mmのスペースが必須規定であり、それが確保できないために施工できないお宅が多いとのことでした。その場合はドラム式など高さの低い洗濯機にして高さを下げる、施工会社を変えるといった検討が必要です。
注文住宅では最初から乾太くんの設置を考えて、造作棚を設けたり窓や排気配管の位置を設計する方もいるそうです。
毎回のフィルター掃除が必要
乾太くんには糸くずフィルターが設置されており、あっという間に埃が溜まるので毎回の清掃が推奨されています。清掃は簡単で、つまみを押してフィルターを取り外した後、ホコリは固まっているので気持ちよく剥がれます。(我が家は一日一度の掃除なので三回くらいそのまま使ってしまっています。)

衣類が縮む
とにかく衣服が縮みます。私の経験では密度の薄い綿の服が特に縮むイメージです。ただこれは乾燥させるときの熱と回転による繊維のつぶれによるものなので、乾太くんだけでなくドラム式洗濯機で乾燥しても同様です。
我が家では対策として、小さくなることを見越して大き目の服を購入するようにしたり、縮んで欲しくない服は乾燥機にかけないで干したりしています。
ガス代がかかる
ガスを使った乾燥なので、使うたびにガス代(+電気代)がかかります。リンナイのHPに記載されている1回あたりのコストはプロパンガスベースなので参考にならず、こちらのサイトによると都市ガス代+電気代は8kgで1回70円程度とのことです。我が家は風呂やガスファンヒーターにもガスを使用しているので実際に乾太くんにかかっている費用はわからないのですが、感覚的には月5千円程度です。
洗濯機から移す必要がある
乾燥機付き全自動洗濯機は洗濯開始から乾燥完了までに操作の必要がありません。乾太くんは洗濯機から乾太くんへ移すひと手間が生じます。ただし洗濯物が多い人にとっては、洗濯機から移した後に次の洗濯を行えることの方がメリットだと思います。
隣家との距離によっては匂いや音に気を遣う
乾太くんの運転音は最大48dB。実際に排気口の外から聞いてみるとエアコンの室外機と同じくらいの感覚です。また排気口からはコインランドリーのような洗剤の匂いが漂ってきます。排気口の設置位置と隣家が近いと、音や匂いで苦情を受けることがあるようです。我が家の排気口は隣家と近くはないのですが、夜遅くはなるべく乾太くんを稼働させないように配慮しています。
我が家の導入費用
我が家は最初ガス会社に見積もりを取ったのですが、見積もりが思っていたより高かったため、最終的にはガス管の延長だけガス会社へ依頼し、他は自分で機器を購入して設置しました。
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部品 | 型式 | A社 | B社 | DIY |
本体 | RDT-80 | 182,490 | 182,490 | 99,800 |
架台 | DS-80HSF | 29,920 | 29,920 | 21,674 |
排気ガス管セット | DPS-80KC | 15,070 | 16,830 | 13,200 |
ガスコード | RGH-10K | 4,510 | 5,214 | 3,127 |
設置費用(穴あけ含む) | 51,700 | 48,290 | ー | |
ガス管延長 | 33,000 | 32,100 | 29,900 | |
諸経費 | 8,800 | 7,255 | 1,957 (ホルソー) | |
機器値引 | -56,490 | -36,499 | ー | |
合計 | 269,000 | 285,600 | 169,658 |
DIYで設置したことで10万円ほど安く済ませることができました。ガス会社によるとガス管の延長は分岐箇所からガス栓設置場所までの距離で単価が決まっているそうです。
簡単ですがDIYの様子をこちらのブログで紹介しています。夫によるとこれまで行ったDIYの中でも最も労働に対するコストダウン効果が大きいものだそうです。
容量は大きいものがおすすめ
乾太くんはデラックスタイプは9kg、6kgの二つ、スタンダードタイプは8kg、5kg、3kgの三つのラインナップがあります。
デラックスタイプはスタイリッシュなのに加え、運転音を抑えるマイルドコースなどの機能が付加されています。また毎回洗う糸くずフィルターがスタンダードタイプはドラム奥に設置されているのに対し、デラックスタイプは前面なので取り外しも楽です。ただ操作スイッチの位置がスタンダードタイプは下なのに対し、デラックスタイプは上にあるので、洗濯機の上に設置すると操作しづらそうです。
我が家に導入した2022年時はデラックスタイプの9kgはまだ発売されていなかったので、当時一番大きいスタンダードタイプの8kgを購入しました。使っている洗濯機の容量とのバランスもありますが、容量が大きければ稼働させる回数も少なくて済みますし、たまに洗うシーツや毛布といった大物も乾かしやすいですので、できるだけ容量の大きいタイプをおすすめします。
おわりに
乾太くんを導入してからは洗濯物を干す労働から解放されました。日々の労働を低減してくれる頼もしい味方です。旅行から帰った後、洗濯機と乾太くんをガンガン回してあっという間に溜まった洗濯物が処理できた時は感動しました。
手干しの方、子どもがいて洗濯物の量が多い方は検討してみてはいかがでしょうか。