2024年に第三子を出産した際、西東京市の産後ケア事業を利用しました。
本記事では「産後ケアって何?」「費用はどれくらいかかる?」「使ってみてどうだった?」ということを知りたい方向けに、産後ケアについて紹介したいと思います。
Contents
産後ケアとは
出産は心身ともに大変な負担があり、産後のサポートが欠かせません。体が妊娠前の状態に戻るまでの期間を産褥期(さんじょくき)といい、一般的に6~8週間を要すると言われています。またホルモンバランスの変化や、寝不足、育児の不安により産後うつを発症してしまうこともあります。
出産直後は病院のサポートがありますが、一般的に経腟分娩では出産後4~5日、帝王切開では出産後5~6日で退院します。退院以降の切れ目ない支援として、自治体で心身回復や育児相談などのサポートを実施しているのが産後ケア事業です。産後ケア事業は2014年に29市町村で開始し、その後法令制定により2024年度末までの全国展開を目指すとされ、全国自治体に急拡大しています。
西東京市の産後ケア事業
2024年時点の西東京市の産後ケア事業を紹介します。詳細は西東京市HPへ。
対象者(西東京市の場合)
産後4か月になる前日までの産婦とその赤ちゃん。
※武蔵野市や三鷹市は産後1年未満が対象、東久留米市は6か月未満が対象だったりと、自治体によって異なります。西東京市はどんな制度でもだいたい近隣の自治体より補助が少ないです。
ケアの内容
- 産婦のケア:育児相談、授乳に関する相談、産婦の体調の相談など。
- 子どものケア:授乳や沐浴、身体計測など。
料金・回数
- ショートステイ(宿泊):1日3,500円。6回まで(1泊2日は2回と数える)。
- デイサービス(日帰り):1日2,500円。5回まで。
利用の流れ
- 利用登録申請:妊娠28週以降から利用日の2週間前までに申請。
- 登録決定:市から郵送される利用決定通知書とチケットを受領。
- 利用予約(産後):出産後に実施施設に直接連絡して予約。
- 利用:利用先でチケット提出し、利用負担金を支払う。
実施施設
西東京市には5か所の実施施設があり、大きな総合病院から一軒家で開いている助産院まであります。
私が産後ケアを使った理由
第一子は中国で里帰り出産し母のサポートを得られました。第二子は日本で出産するため母に来日してもらう予定でしたが、切迫早産で急に出産となったことや、新型コロナが始まった時期と重なったことから、母の来日は取りやめ夫婦でしのぎました。
今回第三子の出産にあたっても、夫の育児休暇を長めに取得し夫婦で育てることにしました。第二子が逆子で帝王切開だったため、今回も帝王切開です。帝王切開から一定の回復まで時間を要することや、夫が上の二人の子に加え私や赤ちゃんの世話をしなければいけない状況は負担になると思ったため、ショートステイを利用することにしました。
私が選んだ産後ケア事業者
私が選んだ産後ケア事業者は練馬光が丘病院です。助産院は一軒家で小規模運営されており、アットホームで良さそうではあるのですが、日曜祝日が休みだったりショートステイは受け入れていなかったりと、デイサービスがメインのようです。
私は5泊6日と連泊したかったことと、何かあった時に安心だということで病院を選びました。ただ病院での宿泊ではありますが、産後ケアは医師の診察や薬の処方といった医療行為は行われません。何らかの病気で医療行為が行われることになっても、産後ケア外として扱われます。
練馬光が丘病院は他の産後ケア事業者と異なり、出産した病院を退院した足で直接訪問する場合のみ利用できます。産後4か月の前日までいつでも利用できるというわけではないので注意が必要です。
また練馬光が丘病院は西東京市だけでなく練馬区、杉並区、豊島区、中野区、埼玉県和光市の産後ケア事業者としても登録されています。受け入れ範囲が広いため、時期によっては満床となることもあるかもしれません。ただ私が利用している間は数部屋の空きがありましたし、私の出産が早まり利用スケジュールを変更しても受け入れてもらえましたので、私が利用した時は満床の感じはありませんでした。
産後ケアの感想
私が練馬光が丘病院の産後ケアを利用した感想は”大満足”でした。
良かった点を書き並べてみます。
- 2022年開院なので新しくてキレイ。1Fにコンビニやスターバックスがあった。
- 個室で環境が良く、毎朝清掃が入りホテルのようだった。
- 個室には冷蔵庫、テレビ、iPadが設置されており自由に使えた。重いポットの水の入れ替えを毎日対応してくれた。
- 食事は美味しく、毎日午後のおやつが出て、スターバックスのスイーツが出ることもあった。
- 入院時に粉ミルクとおむつ、ウェットティッシュや、洗面用品をもらえた。
- 毎日私の体温と血圧測定、赤ちゃんの体重測定と沐浴をしてくれた。
- 授乳や乳房マッサージの指導をしてくれ、退院時には完全母乳になった。
- 看護師はとても優しく、育児関係の質問に丁寧に答えてくれた。
- 赤ちゃんの呼吸を監視する機器が設置されるため、安心して休むことができた。
今回ショートステイで5泊6日過ごしましたが、西東京市のチケットを利用したので自己負担は21,000円でした。
おすすめの出産用品
私は三人の出産経験の中で色々な出産用品を使ってきましたが、最後に産後に使えるおすすめの出産用品を紹介します。
帝王切開の傷痕保護
帝王切開の後は病院で保護テープを貼りますが、退院後は自分でケアしないといけません。傷口は縫ってはいますが、皮膚の伸縮や摩擦により肥厚性瘢痕やケロイドになってしまうので、テープで保護する必要があります。病院から勧められたのがアトファインで、使う期間は最低3か月、長いと1年くらい使う方もいるようですが、私は半年程度使いました。
おむつ用のごみ袋1
BOSおむつが臭わない袋は、その名の通り袋から臭いが全く漏れません。毎日の消費量が多く第一子、第二子と何度も購入しましたが、費用がばかにならないので、ひたすらSSサイズを購入していました。Lサイズくらいまでのおむつなら頑張れば入ります。
おむつ用のごみ袋2
第一子、第二子はBOSおむつが臭わない袋を使っていましたが、第三子で産後ケアを使った際に練馬光が丘病院でSWANのNo.213を使っており、大きさも良く臭いも漏れないので同じものを購入しました。
Amazonではケース売りで3,000枚もありますが、BOSおむつが臭わない袋を買い続けるよりトータルの価格は安くなると思います。またBOSおむつが臭わない袋のSSサイズはおむつが大きいとギリギリで口を縛りにくいですし、Sサイズだと価格が上がってしまいます。もし最後に袋が余ってもピンク色の小さな袋は使い道がありません。これらを考えるとコストパフォーマンスが良く、大きくて何にでも使えるSWANはおすすめです。
紐付きと紐なしとあり若干紐付きの方が高いのですが、紐付きはベビーベッドなどにぶら下げて下から引っ張り出す使い方ができるのでおすすめです。
赤ちゃんの保湿
赤ちゃんの保湿にはナチュラルサイエンスのベビーミルキークリームが王道です。ヘアシャンプーや全身シャンプー、妊婦用のナチュラルマーククリームなど色々使ってきましたが、私が出産した杏林大学付属病院でもナチュラルサイエンスの商品を使っていました。新生児期からの保湿はアトピー性皮膚炎の発症リスクを3割減らすという論文もあり、保湿は欠かせません。
単価が高いのである程度大きくなるとニュートロジーナに変えていますが、乳幼児期は安心のナチュラルサイエンスがおすすめです。
おわりに
今回は産後ケアについて紹介しました。産後の不安定な時期にサポートを得られる産後ケアはとても心強く、特に産後に親のサポートが受けられない人にはおすすめの支援制度です。
本記事が妊産婦の方々の参考になると嬉しいです。